きらめく人たちにインタビュー
白井保育園には体操専門の先生がいます!
「秋本寺敷地内にある白井保育園に、体操指導専門で勤務している職員さんがいる」と市民の方から情報をいただきました。さっそく調査をし、体操専門の指導員 内藤祐輔さんに独占取材をしました。
白井保育園体操指導専門職員 内藤 祐輔(ないとう ゆうすけ)さん
平成22年から白井保育園で体操指導専門職員として勤務しています。体操指導カリキュラムは私が作り、子ども達と一緒にしています。
通常は、保育園や幼稚園では毎週一回程度で専門指導員が派遣されて教えていると思います。この白井保育園では私が常勤で専門指導員として勤務していますので、ユニークな体制だと思います。私も以前は幼児体育の会社で勤務指導員として勤めていて、派遣で指導をしていました。
私自身が何か教えることが好きなんです。学生時代にスポーツジムでアルバイトを始めました。スポーツ系の専門学校でスポーツの勉強をしながら、スポーツジムでアルバイトをしてたんです。ジムではインストラクターをしていて「自分はやっぱり人に教えていくことが好きだな」と思っていました。
一度はインストラクターの道を考えた事もあり、求人募集を見ているうちに「幼児体育」っていうキーワードに目が留まり、こういう仕事があるんだなと思い興味が湧いてきました。
Q:基本的に子どもの頃から体育が好きだったんですか?
大好きでしたね。ずっと体を動かすことばっかりしてきました。いろいろなスポーツが好きだったんですよ。オールマイティーじゃないですけど、とりあえず体を動かすことが好きだったんです。
「子ども達に教える」職業も楽しいかなと思って、ジムのインストラクターではなく「幼児体育指導」の会社に入社しました。指導することの楽しさもありますが、それよりも子ども達が成し遂げたとき、子ども達と一緒に分かち合える達成感が楽しくて仕方ありません。
難しいところは、子ども一人ひとりの運動能力が違うことです。教える言葉がけ一つで動ける子もいるし、動けない子もいる。それを判断しながら、この子にはどういう指導をしなきゃいけないのかを見極めます。個性によってこの子はできるようになるけど、別の子はできなかったっていうことがあるので、指導員は色々な「引き出し」がないといけません。
とっさに「どうしよう!?」ってならないようにしています。同じことを教えても、子ども達全員が同じように成長するわけではありません。
子ども達は知らないことばかりなので、できるようになる事が早いんですよ。毎回誰かが何かを達成して成長していく姿が見れるので、それはやっぱり楽しいです。「できたね!!」ってみんなで一緒になって喜べるっていうのが楽しくて仕方ありません。
私は保育園・幼稚園の時から、体を動かしていくことは重要だと思うんです。小学校に行く頃には、ある程度体が出来上がってくるので、まだ柔らかい保育園・幼稚園児の頃から体を動かすことが必要だと思います。
例えば、こういう子がいるんだけど「どうしたらいいの?」って言われた時に、「じゃあ、これ試してみて、これやってみて!」っていうことはすぐ思いつきますね。
そういう知識は、こういう子にはこういう指導をしたという経験を積み重ね、自分の引き出しに入れていきます。同じような子がいた場合、できるようになるために「引き出し」から方法を見つけ出してやってみたり、それが違ったらまた違うやり方をやってみたりと繰り返しの連続です。
私の考えではありますが、小学校に行った時に困らない状態で送り出してあげたいと思っています。基本的なことや小学校で行う種目を教えて、小学校に行った時に「できるよ!」って子ども達が他の子のお手本になってもらうことが、とても嬉しいんです!
「鬼ごっこ」瞬発力やかわすなどの動作が必要ですので、実は大切な遊びだと思います。
「白井保育園たちばなスポーツクラブ」は白井保育園の一室で開催されています。
スポーツクラブを課外で行っています。「白井保育園たちばなスポーツクラブ」を私が運営していまして、白井保育園をお借りしています。
小学6年生まで教えていて、白井保育園の卒園児や地域の子ども達も参加してもらっています。クラスは4歳児、5歳児クラスのほか、小学生クラスを作って教えています。
スポーツクラブは私一人で運営していて、補助員がいるわけではないので大きなことができませんし、できることは限られてしまいます。怪我に繋がる事は絶対に避けなければならないからです。
Q:体操指導を通じて子ども達に変化はありましたか?
私が直接何かを促している訳ではないのですが、人を思いやる気持ちが自然に身についていってくれています。言葉使いもそうですが、運動している時に勝手に身についているようです。自然体で身につくっていうのは素晴らしい事ですね。
「もうちょっとでできるよ」っていう子がいると、わざとみんなを止めて、みんなの前で実技してもらいます。「もうちょっとできる!」っていう時です。そうすると、できるんですよね。
見られてる時にできると、できた子も見ていた子ども達も盛り上がるんです。一緒になって喜んで「やったー!」って。どんどん成長してくれてるかなと思います。
教えた子ども達がこれから成長していき、大きくなってからも、ずっとスポーツに携わってくれたり、何かをずっと続けてくれると嬉しいと思います。
私も馬鹿にならないとダメな部分があったりするんですよ。ふざけるとも違うんですけど「やること」はきっちりやって、楽しくて笑いあうこともやっていいんです。でも「やる時は集中する」っていう指導を心掛けています。
とにかく体を動かすので、毎回ストレッチをみんなで行います。身体の柔らかい幼児の時期からやっていけば柔軟性にもつながるかなと思って、常にストレッチは行います。初めに「かけっこ」をして、その後みんなでストレッチをします。 体の柔軟性って大事なんです。
特に「ジャンプ」!
基本的な動きの「ジャンプ」は、幼少期のうちからやっておいたほうがいいんじゃないかと思います。体操にも取り入れていますが、ただジャンプだけではつまらないので、このくらいのジャンプができるんだったら、今度はちょっとレベルアップしたジャンプを、それができるようになったら次に進んでみようとか。 少しずつ段階を踏みながらやってます。
Q:夢を教えてください。
私が教えた子ども達の中から、どんなスポーツでもいいんですけど、有名な選手が出てくれたらすごく嬉しいですね! ほんの少しでも私がそのきっかけになったかなって思えるだけですごく嬉しいです。その子が白井保育園の時に「体操やスポーツやってました!」なんて話になっちゃったら、もう嬉しいなあって(笑)
Q:子ども達や親御さんにメッセージをお願いします。
もし、少しでも興味がありましたら、体験や見学もできますので、まずは一回お越し頂きたいです。お問い合わせください。
指導方法については、私の指導が100%正しいという事はないと思っています。私の考えた指導方法でよければ、他園の保育士さんなどに体操の仕方や指導方法を教えることもできます。例えば運動会のことで困ってたりすることがあれば、保育園までご連絡いただければ嬉しいです。
以前に保育士さん数人との集りを2回ほど開催したこともあるのですが、市内の保育士さん同士で情報共有して技能向上が図れるような活動をしていきたいです。保育士さんも知らないことがあると思うんです。私もどう教えたらいいのか迷うこともありますし、指導者のスキル向上も必要だと感じています。
運動会のカリキュラムで「バルーン」をよく使いますが、音楽に合わせた指導方法についてご存じない事も多いと思います。保育士さんとの集まりの時に作ってあげたりしました。「この音楽でやりたいんだけど」等の相談があって、その曲で作成したりしましたね。情報交換や交流の場を設けて「みんなでちょっと学ぼうよ」みたいなことがあってもいいと思います。
内藤祐輔さん、ありがとうございました。
【内藤さんの連絡先】
白井保育園
住所:白井市白井429
電話番号:047-497-0359
開園時間:月~金曜 7:00~19:00
土曜 7:00~17:00
アクセス:北総線白井駅から徒歩約20分
参考URL:えんみっけ!
取材日:2023年3月15日
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。