イベント取材に行ってきました!
2024年7月15日、第23回白井環境フォーラム体験活動「めざせ!水草バスターズ ~船からナガエツルノゲイトウの駆除作業を見よう in 手賀沼」が開催されました。
「第23回白井環境フォーラム体験活動(企画:手賀沼流域フォーラム白井地域企画)」参加者の皆さん
この体験活動には一般の参加者の方と一緒に白井高校写真部が参加し、特定外来水草ナガエツルノゲイトウを駆除する作業を陸地から、船上からは繫殖する現地を見学し取材していました。
早朝からの雨が、今井三号橋に到着した頃からひどくなってきました。
到着した頃に降っていた雨が激しくなり、
道路を叩きつける音が一層強くなりました。
見学場所である小森揚水場までの土手を徒歩移動することは困難と判断して、バスで手賀沼フィッシングセンターを目指すことになりました。
車中、白井環境フォーラム興津会長から挨拶がありました。
ボーイスカウト日本連盟白井第1団から参加したメンバーも高校生でした。白井高校生と一緒に「ハイ!チーズ!」
広範囲に繁殖するナガエツルノゲイトウを大型機材や人海戦術で駆除を続ける作業を、白井高生も熱心に見学していました。
手賀沼フィッシングセンターから手賀沼公園に移動し、遊覧船に乗り繁殖現場に移動します。
手賀沼公園の隣にあるレンタルハウスボート湖上園(我孫子市我孫子新田20)の桟橋から乗船しました。
大繫殖するナガエツルノゲイトウ見学会ですが、遊覧船から見える景色を楽しんでいました。
船頭さんは手賀沼のことを知り尽くしています。
和名【ナガエツルノゲイトウ, ミズツルノゲイトウ】
分類群:維管束植物 双子葉・離弁花類 ヒユ科(Amaranthaceae, Caryophyllales, Magnoliopsida, Magnoliophyta)
学名:Alternanthera philoxeroides
英名等:Alligatorweed
自然分布:南米
形態:多年生。茎は長さ0.5~1m、中空で太さ4mmに達する。基部は横に這いながら枝分かれし発根。葉は対生、無柄または1~6mmの短柄を持ち、倒卵形~倒広披針形、長さ2.5~5cm、幅0.7~2cm、細かい鋸歯を持つ。花は白色~灰白色。球状で12~16mm、1~4cmの柄があり、1~2個の花序が葉の腋につく。
生息環境:水路、河川、湿地等
温度選好性:温帯~亜熱帯
繁殖生態:繁殖期:4~10月に開花。茎切片から栄養繁殖可能。
生態的特性:水草であるが、乾燥に非常に強い。
影響:在来植物との競合、船の運航の阻害など
影響を受ける在来生物:在来の水生植物
※出典:国立環境研究所ホームページ
手賀沼に繫茂するのはナガエツルノゲイトウだけではありません。
黄色い花を開花させている、オオバナミズキンバイの繫茂も確認できました。
【和名】オオバナミズキンバイ
【学名】Ludwigia grandiflora
【英名】arge-flower, primrose-willow
【分類】維管束植物 双子葉・離弁花類 アカバナ科
【基礎情報】湖沼やため池等に群生する多年生の浮葉~抽水~湿生植物
【原産】南米及び北米南部
【見分け方】花弁 5 枚の黄色の花、地上茎には粘る毛が密生、葉は交互につき(互生)、縁には細毛あり近縁種のミズキンバイは在来の絶滅危惧種で、地上茎・葉ともに無毛
【繁殖生態】種子繁殖と茎の断片による栄養繁殖
【耐寒性】越冬可能(種子は 4℃で 120 日間保存後も発芽能力がある)、地上部の大半は枯死する
【その他】送粉者は外来・在来のハナバチ類。浮茎、抽水茎水上形、抽水茎陸上形の3つの生活形で生育耐乾性が高く陸上環境にも適応可能
出典:環境省ホームページ
座学は「我孫子市生涯学習センター」で行われました。
座学でのプログラムです。
(1)デジタル教材「手賀沼流域のこまった水草」(美しい手賀沼を愛する市民の連合会作成)
(2)手賀沼流域のナガエツルノゲイトウ等の繁茂状況と県による駆除作業の概要(講師:千葉県水質保全課 田口雄己氏)
(3)手賀沼・金山落の現状 ドローン撮影動画視聴(講師:白井市環境フォーラム 興津会長)
(4)下手賀沼水環境保全事業実行委員会による金山落の防除活動と今年度の予定(説明:下手賀沼水環境保全事業実行委員会 秋井代表)
(5)国営総合農地防災事業について(説明:NPO法人しろい環境塾 渡邉理事長)
ぜひ皆さんも外来水生植物を学び、生態系を守る活動に参加してみませんか?
白井高校写真部部長(左)と顧問の沼山先生(右)
写真に収めながら、座学での内容を書き留めています。
白井高校写真部の活動の様子が紹介されています。ぜひ白井高等学校の部活動紹介ページをご覧ください。
【最後に】早朝から雨の降る中、手賀沼で大繁殖している特定外来水草ナガエツルノゲイトウについて学習し、手賀川最上流部の駆除作業を見学、手賀沼公園から遊覧船に乗り周囲に繫茂する様子を見学したことにより、知ることのなかった特定外来生物の現状を目の当たりにしました。白井高校写真部と参加者のみなさんからは、繁茂を続ける外来生物に危惧する意見も飛び交い、座学では質疑応答も盛んに行われていました。大変貴重な経験をさせていただきました。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。