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白井市の事業を紹介します

『民間複業人材活用に関する成果報告会』が行われました

民間複業人材のアドバイスを受けながら実施した3事業について、笠井市長にそれぞれの成果を報告しました。

白井市は、地域課題の解決を官民連携により推進するため、民間複業人材を活用するプラットフォーム「複業クラウド for Public」を運営する株式会社Another works(アナザーワークス)との連携協定を締結しています。

 

令和5年10月12日、複業人材活用に係る実証実験において、複業アドバイザー3名の登用が決定し就任式を実施しました。

 

●統計広報アドバイザー:波多腰 太 氏
●動画制作アドバイザー:爲田 直樹 氏
●DX推進アドバイザー:dt 氏

白井市 笠井市長あいさつ

株式会社Another works様と本市との間で、2023年8月21日に締結した「民間の複業人材活用に関する協定」に基づき、動画制作アドバイザー、DX推進アドバイザー、統計広報アドバイザー事業の成果について発表していただける事を大変楽しみにしております。

 

近年公務員を取り巻く環境は、民間と同じように「なり手不足」が深刻化しています。毎年職員募集を行っておりますが、応募率が減少している現状であります。

一方で公務員に期待される業務内容は年々拡大しており、さらに専門性が求められているのが現代の市職員です。

 

民間の方々の知識や技能を活かし、我々が普段行っている事業についてアドバイスいただけることを非常に心強く思っております。職員におきましても業務の効率化、事業面でのスキルアップができると信じております。

 

公務員の現場に求められる市民サービスは益々高度化、複雑化する中でより良い市民サービスの質の向上ができるのではないかと期待しております。今後ともよろしくお願いいたします。

3事業アドバイザーとの取組みについて各課より成果報告

秘書課

動画制作アドバイザー爲田 直樹氏との取組み成果発表

最初に成果をお話します。4月30日に動画配信サイトYouTubeで新しいチャンネル「しろい市長きくちゃんねる」を公開し、約2週間に1本のペースで動画をあげていくこととしました。

 

今回アドバイスをもらおうと考えた経緯ですが、白井市では、既にYouTubeで白井市公式チャンネル「しろいTV」というアカウントを持ち動画を300本あげておりました。コロナ禍中は動画投稿を行いたいという各課からの要望がありましたが、5類に移行したことで投稿が減ってしまい、YouTubeをどう活用して行くのが自治体として望ましい形か見えなくなっていました。職員だけでは経験や固定観念に縛られてしまうため、違う視点での意見が聞きたいということからアドバイスをいただこうという流れになりました。

 

アドバイスをいただく中で、投稿頻度、内容、誰が撮影するのか、誰が出演するのか、台本作成など撮影の流れはどうするのか等々、たくさんの懸念点がありました。そんな際、市長から「次期総合計画策定に向けて自分の言葉で、市の状況などを説明する動画を撮りたい」という提案があり、既存のチャンネルをどう盛り上げていくかではなく、市長が発信するチャンネルを新たに作るということにシフトしていきました。

 

今回、プロの視点でアドバイスをいただけたことで知見を深められ、制作へのフィードバックについても的確に素早く回答をいただけたことで編集技術の向上につながりました。YouTube上で新たな取り組みをスタートすることができたことに感謝しております。

課税課

DX推進アドバイザーdt氏との取組み成果発表

長時間残業が発生しているDX推進や業務改善に取り組めていない状況に不安を抱き、複業人材を活用しアドバイスを頂くことにより良い行政サービスにつなげたいと考えました。成果までの取り組みは、アドバイザーからどのようにすればいいかロードマップを示してもらい、ステップ毎に進めていきました。課題について話し合いを行ない、改善効果と工数、年間件数で課題の優先度を整理しました。

 

臨時運行許可申請については、職員が窓口で必要な項目を聞き取り入力して申請書を印刷できるようになったことで、窓口の申請者は提示された申請書にサインするだけで終えられるようになりました。窓口対応が多いため手続きに時間がかかっていましたが、時間や書き方を案内する負担が軽減されることになりました。

 

これまでは返却期限を過ぎたものを職員が気づいたタイミングで探していましたが、今回エクセルマクロを改善したことにより期限切れを表示し全てわかるようになりました。改善を行った結果、事務負担の軽減に加え、作業の時間削減に繋がりました。

 

1つ目が課題を可視化できたこと、2つ目に市民と職員の負担を軽減できたこと、3つ目に業務改善に取り組むことで時間削減を実現できたこと、アドバイザーよりロードマップを示してもらい成果に至るまで伴走していただき大変助かりました。

企画政策課

統計広報アドバイザー波多腰 太氏との取組み成果発表

長年の課題になっていた「統計登録調査員」採用に特化してアドバイザーにお願いしました。調査員の高齢化も進み登録人数が少なくなってきてることで、このままでは統計調査に支障をきたす事象が出てきてしまうのではないかということを考えました。

 

新しい調査員を増やしたいと相談したところ、コンセプトがうまく伝わっていないのではないか、統計調査の仕事の良さや魅力が伝わってないのではないかと教えていただきました。

 

実際に登録調査員にアンケートをとったり、取材をしたりしました。調査員の仕事のイメージ、統計調査の何が魅力なのかを伝えることで、どんな良いことがあるのか、どういう価値があるのかをしっかりと伝える必要があるとアドバイスをいただきました。

 

統計調査員として「歴史を刻む仕事ができます」という魅力、地図を使って場所の魅力を再発見できることで、新たな出会いがあることをアピールポイントとしました。

 

どんなことを募集しているのか?をわかりやすくした方が良いとのアドバイスもいただき、反映させたチラシを作成・配布し、さらにウェブ上で動画を制作したところ、新たに応募いただき実績もできました。

 

市職員がもっと必要性を理解しようと概念を理解して相手に伝えていくことで、あらゆるサービス向上に向け仕事をする重要性を学ばせていただきました。

感謝状贈呈と3名のアドバイザーよりあいさつ

「動画制作アドバイザー」爲田 直樹 氏

動画配信サイトアカウントを持っていながらも活かしきれていないという課題、合わせて自治体の情報発信について方向性等々いろいろな課題や制約がある中で秘書課の皆さまは、アイディアは相当お持ちであったことで、一緒に方向性を固めていきながら最終的に「白井市長きくちゃんねる」という新チャンネルでしっかりと強みを透明化して情報発信できた事は、私としてもお役に立ててよかったと思っています。これからも継続的につながって関われたらと思っておりますし、この度は大変貴重な機会をいただきありがとうございました。

「DX推進アドバイザー」dt 氏

今回制約条件が一番厳しかったこともあり当初困惑したところもありましたが、ウェブにつなげられない基幹システムにつなげられない部分がありましたので、何ができるのかをいろいろなお話をさせていただきながら、なんとかOCRが一個見つけられたところ、総務課の方にもご協力いただいて、マクロで問題点が出てきたのでその点は良かったと思っていました。可能であれば今後もご一緒することでもっと高度な設定もできると思いますので、今後ともよろしくお願いします。

「統計調査員採用広報アドバイザー」波多腰 太 氏

スタートから何度もミーティングを重ねながら、コンセプトの設計から市職員の皆さんとしっかり関わっていただいて、それに付随して価値を見つけられたことで、コンセプトとしてよかったと思っています。統計調査員認定書を市からいただけることは、市民の方もうれしいんじゃないかと思っています。実際に市より認定書を発行され、配布される授与されたときの映像を見ていましたが、喜んでおられた姿があったことは実行して楽しかったですし、しっかりとつながっていくことが大事なんだと感じました。今後調査員の方たちが1人2人3人と人材確保希望人数まで到達できるまで、何かしらまたお手伝いできるようであれば、私のような者でよければしっかりサポートさせていただきたいと思います。

株式会社Another worksよりあいさつ

 

今回の本当にこんなに素晴らしい連携につき、少し情報を補足させていただきます。現時点で全国1741自治体の中で、複業人材の取り組みにチャレンジされているのは142自治体、白井市様は99自治体目です。複業人材の活用という未開拓の分野において、白井市様は最先端のトップ5%です。

 

動画制作アドバイザーに関して、行政における動画コンテンツの活用の必要性は近年さらに高まっています。亀田さんと秘書課様で取り組みいただいたものは、都心を追随するモチーフになるような取り組みだと思います。一方的な情報発信ではなく、しっかりと伝わるしっかりと届ける広報にパワーアップした素晴らしい取り組みだと思います。

 

DX推進に関して弊社の取り組みの中でも、DXに関しては多くの自治体様が複業人材を活用しております。実際に職員の方、市民の方の利便性は向上できたのか、この実感を得られた場面は少なくはないです。適切な優先順位ができたおかげで、素晴らしい定量的なビフォーアフターが生まれたと思っております。改めてDX推進においては、タスク一つレベルで外部人材の活用が有効だと思っております。

 

採用広報に関して、統計調査員の採用というテーマで外部人材活用しているのは白井市様だけです。日本初の取り組みと言って間違いないと思っております。今回一人の方から申込みもあったということで大変嬉しく思っています。感謝状のアウトプットもいただいて、今後さらに応募者が集まってくるようなアウトプットもお手伝いさせていただきます。

 

他の自治体ではなかなか出せないような成果を、白井市様ではすべてのテーマで出していただいていることを考えると、白井市様では外部人材の登用において庁内での柔軟性のある対応には、既に文化として根付いているんではないかなと思っています。引き続き多様化する行政ニーズ、複雑化する行政課題と解決においては、職員の皆さまだけでは解決しづらい時代になってきていると思います。引き続き伴走させていただけましたら嬉しいです。改めて半年間、ありがとうございました。

取材日:2024年6月28日

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。