白井市の事業を紹介します
白井市立白井中学校1年生と2年生の108名が、しろい未来市長に就任し、「しろい脱炭素・未来ワークショップ」に取り組みました。
作業はグループワークで行い、2050年の白井市への課題と提案を書き出しました。白井市が抱える問題や気候変動を、しろい未来市長(白井中生)たちはどこに課題を見つけ、そして提言とするのかを取材させて頂きました。
しろい脱炭素・未来ワークショップで配布された、未来カルテ2050、現状比較などデータは、千葉大学大学院社会科学研究院倉坂研究室の研究グループが、また気候変動に関する資料は、芝浦工業大学のグループが作成されたものです。「出典:しろい脱炭素・未来ワークショップ配布資料より」
パソコンを使ってZoom(ズーム)という、講習などをオンラインで開催するために開発されたアプリを使用して、1年生と2年生が4教室に分かれて同時進行でワークショップを実施しました。
OPoSSuM オポッサムとは
多世代参加型ストックマネジメント手法の普及を通じた地方自治体での持続可能性の確保(Open Project on Stock Sustainability Management : OPoSSuM オポッサム)といいます。科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)「持続可能な多世代共創社会のデザイン」研究開発領域に26年度に採択されました。
【代表責任者】
千葉大学大学院人文社会科学研究科教授 倉阪秀史【実施機関】
千葉大学、芝浦工業大学、国立環境研究所「出典:オポッサム研究グループホームページ(外部リンクしています)」
1年生、2年生は体育館で白井市の未来カルテ(このまま何もしなければどのような2050年になるか)の説明を受けた後、温暖化のメカニズム・影響・対策について受講しました。白井市で、2050年にカーボンニュートラルが達成できるかを、生徒のタブレットにいれた「カーボンニュートラルシミュレーター」で確認しました。
どのような課題があるか、今から何をすべきか、
未来の白井市が抱える課題について、書き出してみましょう!
白井市の2050年までの就業者予測
●働く人の総数の減少(21.8%減)以上に減っていく主要産業
農業:76.4%減、建築業:44.8%減、製造業:40.7%減、卸売業・小売業:34.8%減
●働く人の総数の減少(21.8%減)よりは減らない産業
宿泊業・飲食サービス業:14.3%減
●ほとんど減らない産業
医療・福祉:4.6%減
●働く人が増える産業
教育学習支援業:10.2%増、公務:211.1%増
「出典:しろい脱炭素・未来ワークショップ配布資料」
未来のカルテは、人口について、産業構造について、保育・教育、医療・介護や公有財産・道路・住宅、住宅・空き家について、さらに廃棄物、農地・農業、エネルギーについてグループワークで意見を出し合いました。
ワークショップとは、みんなで作業をして、生み出すこと。
思いつく課題を出し合い、まとめます。
全員が参加できるように気配りしながら、楽しく話し合いましょう!
「今の白井市」に、どんな「課題」をどうすれば解決できる「提言」がになるのか、思い思いの意見を出し合う「しろい未来市長」たち。
1年生と2年生の皆さん全員が取り上げた課題、そして政策提言は(おとなも)思わず「なるほどー、鋭い!」「それ、いいね!」と言いたくなる案ばかりなんです!
書かれた政策については、
「いいねシール」を配って、貼り付けて
みんなで評価しあいました。
白井中学校校舎内には、白井中生のための各教科に関する参考資料や、各教科の先生方から「これを知っておいて欲しい!」との想いを込めたメッセージ等々、たくさん掲示されていました。
そんな中・・・、
個人的に、すみません。子供の頃から科学(理科)が大好きだったもので。ワクワクして、壁の資料を拝見していると、
お!アネロイド気圧計ですね!外の気圧に応じる形式の気圧計で、精密な測定には余り向いていない形式だったと記憶しています。間違えていたらすみません。
2050年の「しろい未来市長」が直面する課題、さらにその課題を解決するための政策提言を、白井市笠井市長と市役所職員の皆さんの前で発表します!
パソコンでZoom(ズーム)というオンラインミーティングアプリを使用して、各教室とつながっています。
しろい未来市長からの提言を、一言一句聞き入れて下さっていました。
●オンラインで診療したり、動画で健康指導をしたりして薬の宅配を進める。
●街コンに強制参加してもらい独身を減らす。
●16号沿いに道の駅を造る。
●外国人と交流ができて、日本語を教える場をつくる。
●公園に日陰のできる施設を造る。
●農業の体験事業。電気自動車。太陽光パネル。
●オシャンティーなまちづくり。綺麗な街にして、おしゃれなお店ができれば。
●家の近くにスーパーを造って、お母さんが住みやすい街、食品ロスをなくす。
●スタバをつくる、オシャレで綺麗な公園をつくる。
●建物に絵を描き、インスタ映えするスポットを用意する。
●平等な社会つくりをするということ。
●所得の不平等をなくすための政策、日の当たらないところへ太陽光パネルをおいて、エネルギーを供給しよう。
●全ての市民が、一人一本の木を育てる事により、地球温暖化を遅らせることができると思います。
●近い場所へは、自転車移動を推進したい。リサイクルショップを週1で開けるように応援し、会場をリアルタイムで動画配信してもいいと思います。
各グループの発表風景は、4つの教室で
見ることができるようになっています。
●公有施設を利用して介護の専門学校を置く。
●農業体験学習を進める。
・・・等々
笠井市長は、発表された全20グループの提言を受け止め、各グループの発表に対して、現在取り組んでいる政策や問題点を織り交ぜながら、丁寧にメッセージを届けられました。将来の白井市長に伝えておきたい、との想いが載せられたようなメッセージでした。
全ての教室で、グループが発表する内容を「しろい未来市長」たちが
私語も一切なく、食い入るように画面を見ていた光景は頼もしく。
笠井市長は、「2050年は今ここにいる「しろい未来市長」が主役になる年になります。白井中学校の後輩である皆さんが、今日考え提言した事を大人になった時に、2050年の困難に立ち向かい行動してくれ、そして実現してくれると信じています。今できる事に全力で取り組んで頂きたい。」と締めくくり、閉会しました。
2021年梅雨の中休み、白井市内の空はどこまでも広く。
この白井市の景色が、2050年にはどのように映るのでしょう。現代の我々は、未来の世代にどのように引き継げるのでしょうか・・・。2050年まで、あと29年です。