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きらめく人たちにインタビュー

白井市今昔物語を紡ぐ「この辺の歴史あれこれ」-自ら歩いて探訪!

「公民センターだより」で連載されていた『この辺の歴史あれこれ』が冊子になりました。

白井市の「公民センターだより」で、2017年6月から2021年3月まで連載されていた『この辺の歴史あれこれ』が1冊にまとめて配布されています。その著者であり白井郷土史の会会員でもある市内在住の小林茂さんに、お話をお聞きしました。

「この辺の歴史あれこれ」は、白井第二小学校区の歴史についてまとめられています。著者の小林さんが歴史に興味を持ち始めたのは、定年退職をされてからだそうです。

小林さんは「白井市の歴史について、生まれ育った白井の歴史を知りたい」と定年退職を機に一念発起。18年間自らの足で、市内はもとより近郊各市に古くからお住まいの皆さんに取材を重ね、どの文献にも頼ることなく市内の物語を探し続けられ、「尋ね尋ねた下総の昔」という本を発行されています。

小林茂氏

地域史研究家の小林茂さん。手にされているのは、小林さんが以前著作された「尋ね尋ねた下総の昔」。白井市立図書館に所蔵されています。ご興味のある方は、ぜひ借りて読んでみてください。

Q:「この辺の歴史あれこれ」の連載を引き受けようと思われたきっかけを教えてください。

 

高校教師を定年退職後、私は数学教師だったのですが地域の皆さんと数学の話というのは難しいもので、第二の人生の歩みとして地域の「歴史」を探訪するのも良いのではないかと思い至りました。今までまとめた事と、そして知らない事は地域の皆さんお聞きしていこうと考え始めました。近隣の歴史を調べていくと「先達(せんだつ)」と「富塚城・富士講講」という二つのキーワードが大きなきっかけになり、歴史を調べていく事が面白いと思うようになりました。

 

Q:これらをまとめるために、どの位の期間を要したのでしょうか。

 

そうですね。本格的に始めたのは定年退職がきっかけでしたので18年間になりますね。私は所謂理系なものですので、歴史を習っていなかったのです。そのため「習っていなかった事」が新鮮だと思えるようになりました。歴史を習っていなかった事もあり、定年退職後に地域の皆さんのお話を聞いて判ってきたのです。

Q:歴史を調べるために、どの位の方々を尋ねられたのですか。

 

白井市内の方々に限らず、印西市や我孫子市の中峠、松戸市、鎌ヶ谷市などを取材で尋ね回りました。この中峠(読み:なかびょう)についても、論文を書きました。

 

Q:取材はどのように進められたのですか。

 

取材する地域へまずは車で移動して、駐車後とにかく歩いて尋ねて回りました。昔から住んでおられる皆さんは快く昔話を教えてくださいましたが、そのような時ばかりではありませんでした。時には押し売りに間違えられた事もありました。

Q:中峠と書いて「なかびょう」とはどのような条件でしょうか。

 

峠(とうげ)と書いてビョウと読むのは江戸時代の時です。山ではないのですよ。千葉県でも北総地域特有の表現で木更津に行くとこの表現はなくなります。印西町竹袋稲荷峠(いなりびょう)、大森中峠(ながびょう)、木苅峠(きかりびょう)、中峠(なかびょう)、船尾中峠(なかびょう)白井町中中峠(なかびょう)、復中峠(なかびょう)、平塚峠(びょう)、谷峠(たにびょう)、仙元峠(せんげんびょう)などがあります。

Q:次にはどのような事を調べようと思われていますか。

 

いえいえ、私はもう年齢的にも難しいので、若い人たちが疑問に思った事、例えば地名でも名前が変だなでもいいですね。そのような変な名前がどうしてあちらこちらあるんだろうと疑問になれば、その事を調べれば面白いのではないかと思います。

 

Q:河原子街道が気になっています。そもそもなぜ、あんなに直線なのかでしょうか。

 

あの街道は昔、飛行場にしようとしていた事があり滑走路の予定だったのです。

 

小林先生、本当にありがとうございました。


「この辺の歴史あれこれ」を読んでみたい...と思われた方は、白井市公民センターで配布されていますので、お問合せください。

【住所】千葉県白井市中98-17

【電話】047-492-5266

【メール】koumin@city.shiroi.chiba.jp

 

小林さんのブログは以下からご覧になれます。

shigeru1727

謝意:どこの馬の骨かわからないような者がお邪魔し、さぞ不安であったであろうとご察し致します。

ここに記載しきれない程、大変楽しくお話くださいました。とても勉強になるお話を丁寧にお聞かせ下さり、改めて御礼申し上げます。小林先生に続けとばかりに、歴史探訪する若人が現れる事にも期待したいと思います。

歴史を語るに、自らの足で取材をされたご苦労や、史実を目の当たりにしたお話の引き出しの多さは、ここでは表現しきれない事を痛感しています。

小林先生、心より御礼申し上げます。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。