きらめく人たちにインタビュー
第71回青少年読書感想文千葉県コンクールで県教委長賞を受賞した、市内在住の井上美咲さん(県立東葛飾中学3年)に、作品制作の背景、広島訪問で得た気づき、そして今後の展望について、率直かつ深い洞察についてお話をうかがいました。

第71回青少年読書感想文千葉県コンクールで県教委長賞を受賞した井上 美咲(いのうえ みさき)さん
Q:読書感想文に取り組むことで意識したことは何ですか。
今年初の白井市中学生平和使節団として、2025年8月4日~8月6日まで広島で開催された、令和7年平和記念式典および青少年平和文化イベント『ヒロシマの心を世界に2025』に参加させていただく機会をいただき、その体験をどうしても伝えたいと思いました。
私は今回の感想文を書くために、戦争をテーマにした小説やノンフィクション、漫画などを10冊ほど読みました。どの本も心に残りましたが、その中でも、原爆を体験していない世代の視点で書かれていて、主人公の気持ちが自分に近いと感じた作品を選びました。
登場人物の不安や悲しみ、平和を願う気持ちが、だんだん自分のことのように感じられてきました。白井市平和使節団として参加したときに見たことや聞いたお話、そしてこれまでの15年間で私が感じてきたことを思い出しながら原稿を書きました。
Q:広島で見たことと本の内容をどう結びつけましたか。
平和記念資料館では、単なる数字や事実ではなく、そこに生きた人々の人生が感じられました。15年間生きてきた自分と同じように、人それぞれの人生が積み重なっていたのです。本の中でも、原爆によって失われた人生が描かれており、広島での体験と重なる部分が多くありました。私が伝えたかったのは、原爆によって消えた一人ひとりの人生の悲惨さです。
Q:広島平和記念資料館を見たときにどう思いましたか?
記念資料館を見たとき、とても胸が締め付けられる思いでした。展示されている衣服や水筒ひとつひとつに、その人の生活と想いが刻まれていて、ただの事実ではないことを実感しました。年配の方から「昔の広島平和記念資料館はもっと生々しかった」と聞き、私が見たのはほんの一部に過ぎないことも痛感しました。
読書感想文を書くために時間はかかりました。どう書けば自分の感じたことを余すことなく伝えられるか、何度も考えました。戦争や原爆を知らない世代として、知っていることを伝える責任を強く感じていたので、丁寧に書き上げました。
白井市役所庁舎内で行われた平和使節団終了研修会から引用(2025年8月)
「小さな行動が、未来につながる」
戦争を止めるために私一人が世界を変えられるとは思いません。でも、日常の中で人を思いやる心を少しずつ広げていくことは、争いの連鎖を防ぐ一歩になると思います。その意識を、身近なところから広めていきたいです。
もし国のリーダーに会えるとしたら、戦争を起こすに至った背景や思いを知りたいです。国同士の誤解や認識の違いが紛争の原因になることが多いので、互いの事情を理解するための対話を引き出したいです。
Q:将来の目標などを教えてください。
まずは自分の興味を見つけ、深く学ぶことです。人と深く関わることや、新しい知識を得ることが好きなので、興味の幅を広げていきたいです。具体的にはピアノや世界の食文化にも関心があります。特に海外の料理や現地の味付けを体験しながら、英語を学びつつ、文化や人と交流して海外での文化や歴史、教育の違いを体感したいです。広島での経験だけでも考え方が変わったので、海外でさらに視野を広げ、多くの人と交流し、自分が感じたことを伝えたいです。
Q:ご両親に一言お願いします。
白井市中学生平和使節団として広島訪問の機会を与えてくれたこと、原爆や戦争への興味を持たせてくれたことに感謝しています。これまで多くの挑戦をさせてもらい、様々なことに挑むことの楽しさを教えてくれました。これからもその気持ちを大切に、自分の興味を追求していきたいです。
井上美咲さん、ありがとうございました。
第71回青少年読書感想文県コンクール(県教育研究会学校図書館教育部会、県高校教育研究会学校図書館部会、毎日新聞社千葉支局主催)は、児童生徒・勤労青少年を対象に、読書活動の振興等を目的に1955 年に始まった息の長い読書運動で、その成果は高く評価されています(勤労青少年の部は59回まで)。
全国学校図書館協議会と毎日新聞社の主催で、各都道府県学校図書館協議会の協力を得て毎年開催しています。
出典:公益社団法人全国学校図書館協議会ホームページ
取材日:2026年2月20日
【最後に】井上美咲さんとのインタビュー中、体験を深く内省し、知識を論理的に組み立てて伝える力が随所に感じられました。広島での体験も大きな起点になり、身近な人への思いやり、世界を知る好奇心へとつなげていくその姿勢は、新しい知識への探求心への道標を示す役目を我々大人たちが担っている事を感じてなりません。同世代のみならず我々大人にも示唆を与えてくれました。素晴らしい逸材にお会いさせていただいた、井上さんご両親を始め、白井市教育委員会の皆さまに心から感謝申し上げます。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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