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きらめく人たちにインタビュー

松岡 毅さん、第74回千葉県展日本画部門最高賞の県展賞を受賞!

市内在住の松岡 毅(まつおか たけし)さんの作品「サバンナの風」が、第74回千葉県展前期(2025年10月11日~10月19日)に展示されました。

千葉県美術会と千葉県が主催する第74回 千葉県美術展覧会(県展)は2025年10月~11月に前期と後期に分けて開催され、県立美術館で入賞作品の展示が行われました。

本展で日本画部門最高賞の県展賞を受賞した松岡さんにお話を伺いました。

サバンナの風

展示会場での作品説明会の様子です。

「美術の窓」12月号 千葉県展審査員評

『親子であろうか。構図や彩色に温もりが感じられる。落ち着きのある色調の中にも様々な絵具の重なりがあり、豊かな表現となっている。丁寧に主題を追求する姿勢が見る者を引きつけるのであろうか。深い精神性を有する力作である。』(立花 大聖)

出典:千葉県美術会ホームページ

千葉県美術会では毎年1回、秋に開催される県内最大の美術公募展で、日本画・洋画・彫刻・工芸・書道の5部門で作品を募集しています。皆さまのご応募をお待ちしております。

 

参照:千葉県美術協会ホームページ

第74回県展 日本画県展賞を受賞!

 

第74回県展入賞者はこちらからご覧ください。

受賞御礼

この度は県展賞をいただき誠にありがとうございました。このような栄誉ある賞をいただけたのはひとえに先生方をはじめ、日頃からの先輩方のご指導のおかげと心より感謝いたしております。今後もスキルアップに努めて参りますのでご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

今回の「サバンナの風」はアフリカの草原を旅する牛の仲間ヌーの家族を題材にしました。ヌーは一年間に何万頭もの群れを成し、3000キロもの距離を草原を求めて移動するといわれております。その間猛獣に襲われたり、川を渡る際にワニの餌食になりながら旅を続ける使命にあります。表現のイメージはそんな苛酷な生涯を共にする家族が生き抜く、強さ、たくましさ、そして優しさを感じながら描きました。皆様はどう感じたでしょうか?これまで県展には十数年来出展し、先輩書生にご指導いただき導いて頂きましてありがとうございました。 松岡 毅

「サバンナの風」で県展賞受賞、日本画家・松岡 毅さんにインタビュー

Q:日本画の最高賞「県展賞」受賞、おめでとうございます。

 

ありがとうございます。千葉県美術会から「県展賞を受賞されました」とご連絡をいただいたときは、正直とても驚きました。県展には県美術会賞や知事賞などいくつかの賞がありますが、その中でも最上位にあたるのが県展賞です。たまたまではありますが、その賞をいただけたことを大変光栄に思っています。全国誌「美術の窓」2025年12月号にも、今回の受賞について講評付きで掲載していただき、本当にうれしかったです。

 

この作品は、もともと小さなサイズ(10号)で描いた同じモチーフがありました。そのときは、草原の中にある対象物の印象だけが強く残っていて、「これをもっと大きな画面で表現したらどうなるだろう」と思ったのが制作のきっかけです。色合いや雰囲気を、どうすればより伝えられるのか試行錯誤の連続でした。実物とは違う部分もありますが、それも含めて自分なりの表現ですね。作品を見た方々がそれぞれの眼で何を伝えたかったのかを感じ取ってくださっているようで、よかったと思っています。

県庁ロビー展でも展示されました(於県庁1階ロビー美術品展示コーナー)。

Q:松岡さんが会長をされている北総絵画協会について教えてください。

 

現在の会員は35人ほどで、白井市を中心に船橋市や印西市など、周辺地域にお住まいの方もいらっしゃいます。このあたりに師事する先生がいらっしゃることもあって、近隣地域から通われている方も多いですね。女性の会員さんが比較的多く、年齢層は50~60代が中心ですが、70代の方もいらっしゃいます。平均すると60代くらいでしょうか。

来年で8回目になりますが、白井市役所東庁舎の多目的ホールで、絵画を中心とした展示会を開催する予定です。

Q:北総絵画協会では、どのようなジャンルの作品が多いのでしょうか?

 

書道はありませんが、油彩画・日本画・水墨画・水彩画の4ジャンルが中心です。最近では、パソコンを使ったデジタルアートを出される方もいますが、数はまだ少ないです。2025年6月に1週間開催した展示会では、約350人の方にご来場いただきました。市役所東庁舎多目的ホールで開催するようになってから、少しずつ来場者も増えてきています。

またJRA競馬学校の先生とご縁があり、3年ほど前に生徒さんの作品を展示したこともありました。一般の方も含め、幅広い制作活動を紹介できる場になっています。

Q:絵画との出会いを教えてください。

 

日本画を始めてからは20年近くになりますが、絵を描くこと自体は小学生の頃から好きでした。その後、さまざまなご縁で「日本画をやってみないか」「展示会に出してみないか」と声をかけていただき、試しに出展したのが本格的な始まりです。県展以外にも、松戸市展や千葉市展など、誘われるままにさまざまな公募展に出させていただいてきました。

 

Q:社会人になってからも、絵から離れることはなかったのですね。

 

もともと旅行が好きで、動物園や植物園、博物館などにもよく足を運んでいました。そこで出会ったものをスケッチして、「これを絵にしたら面白いかもしれないな」と思うことが多かったですね。

 

作品の中には、イタリア・ベネチアのサン・マルコ広場にある聖堂を描いたものもあります。現地でスケッチと写真を撮り、帰国後に制作しました。制作期間は3~4か月ほどだったと思います。空の色を現実とは変えてみたり、人物を影絵のようにしたりと、この中世建築の迫力をどう表現するかを考えながら描きました。

サン・マルコ広場の大聖堂

『サン・マルコ寺院(Basilica di San Marco)』(F50号)

『サバンナの風』(F40号)

Q:描写で特に惹かれるのは、どんな点でしょうか?

 

動物でも風景でも、見た瞬間に「かわいいな」「綺麗だな」と感じる、その感覚ですね。それをどうやって二次元の世界に落とし込むかが面白いところです。写真はありのままを写しますが、絵は自分の感じたままに色や形をアレンジできます。雰囲気や威厳、かわいらしさを表現できたらと思っています。

 

Q:日本画ならではの難しさ、面白さとはどんなところですか?

 

日本画は、岩絵具という鉱物の粉を膠(にかわ)で溶いて、何度も色を重ねていきます。油絵のように「作った色がそのまま出る」わけではないので、思った色になるまでに時間がかかります。濡れているときと乾いたときでも色が違いますし、下の色が透けて見えることもあります。時には、全部洗い流して最初から描き直すこともありますが、それも含めて奥深さですね。

 

一番時間がかかるのは、やはり最初の構図と下図です。ここが決まらないと、その先がうまくいきません。一方で、頭の中のイメージが少しずつ形になっていく過程は、とても楽しいですね。

Q:今回の受賞を経て、今後挑戦してみたいことは?

 

ゴールは特にないと思っていますが、県展賞は一つの大きな目標でした。これからは、これまで以上に「次は何を描くのか」が問われる立場になると思っています。今までと同じではいけない。でも、無理に変える必要もない。自分なりに納得できる作品を、これからも一つずつ積み重ねていけたらと思っています。

 

Q:白井の皆さんへメッセージをお願いします。

 

絵は上手い下手だけでなく、絵を見るご自身が「何を感じたか」を楽しんでもらえたらうれしいです。展示会などで、ふと立ち止まって作品を見ていただき、何か一つでも心に残るものがあれば、それだけで描いてよかったと思えます。ぜひ、会場にも足を運んでいただけたらうれしいです。

松岡毅さん、ありがとうございました。

取材日:2025年12月12日

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。