一度は読んでほしい本特集
2000年~2004年ベストリーダーにランクインした社会派問題作と2000年下半期直木賞作品
白井市立図書館の司書の皆さんに「これ絶対読んでほしい!」というお勧めの本を教えていただくこのコーナー。
白井市立図書館は今年(2024年)10月7日に開館30周年を迎えます。これを記念して展示コーナーでは、30年間を5年ごとに分け、ベストリーダーや時事、白井市立図書館のあゆみなどを展示しています。(1年を通して全6回)
今回は、この6月から展示される【第2回 2000年(平成12年)~2004年(平成16年)】の中からご紹介していただきました。
白井市立図書館2000年~2004年ベストリーダー7,8,10,11,12位にランクインした、全5巻の当時最大の社会派問題作
2000年(平成12年)下半期直木賞作品
山崎豊子/著 新潮社/発行者
恩地元は日本を代表する企業・国民航空社員。将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと「流刑」に耐える日々は10年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情と不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命を描く。
パキスタン駐在を終えた恩地を待ち受けていたのは、さらなる報復人事だった。共に闘った同期の友の裏切り、そして家族との別離。焦燥感と孤独とが、恩地をしだいに追いつめていき…。
10年におよぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。逆境の日々のなか、航空史上最大のジャンボ機墜落事故。遺族係を命ぜられた恩地は、想像を絶する悲劇に直面する。
「空の安全」をないがしろにし、利潤追求第一とした経営。御巣鷹山の墜落は起こるべくして起きた事故だった。政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請。恩地は新設された会長室の部長に抜擢されるが…。
会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭され…。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ完結。
重松清/著 新潮社/発行者
ビタミンFは、家族(FAMILY)から生まれる、こころのビタミン。Father、Friend、Fightなど「F」で始まる言葉をキーワードにした7つの家族の物語。
「ゲンコツ」「はずれくじ」「パンドラ」「セッちゃん」「なぎさホテルにて」「かさぶたまぶた」「母帰る」の短篇を収録。
なんだかパッとしない毎日に元気と感動の「F」を1話ずつ注入してみましょう。
梅雨入り宣言があちらこちらで聞かれる季節となりました。梅雨時は、家の中でゆっくりと読書をしながら過ごすのもおすすめです。今回紹介する本をぜひお試しください。
図書館の詳細は下記で紹介しています。