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まちの話題

市内の水田で「スマート農業」実現化へ向け、実証実験が始まりました!

水田への‟水”を遠隔管理できる「優れもの2機種」の実験

 

2024年5月7日、白井市内の水田で水管理ができる機械の実装実験が行われました。

水まわりくんシリーズ*

*詳細は株式会社ほくつうホームページよりご覧ください。

水まわりシリーズは、ソーラーパネルで発電された電力は内蔵バッテリーへ蓄電され、夜間でも休まずに電力を供給し続けます。本体上部にあるのがソーラーパネル。(※写真をクリック、タップすると動画を見ることができます。)

広範囲・多数の圃場の水管理を、簡単に、正確に行うことができます。


これまで長時間かかっていた水管理が短時間で済むようになり、高品質な作物の生産を図ることも可能です!

IIJスマート農業システム「MITSUHA」*

*詳細は株式会社インターネットイニシアティブ「MITSUHA」のサイトをご覧ください。

MITSUHA 水田センサー「型式:LP-01」(画像左)は、「水位・水温」が測定可能なセンサーです。(※写真をクリック、タップすると動画を見ることができます。)

地中に埋めて土壌温度センサーとして使用するだけでなく、育苗ハウスの室温管理としても使用可能で、可能性はさまざまです。

 

農家さんが所有するスマートフォンにデータが転送され、水門の強制開放もできるこの仕組みを利用し、稲収穫まで実証実験は続いていきます。

スマート農業について

 

出典:農林水産省ホームページ

農家さんの苦労をほんの少しでも知りたい!開発者の皆さんが田植え体験

 

株式会社インターネットイニシアティブ アグリ事業推進部で、アグリ(農業関連)事業を展開する部署の皆さんにインタビューしました。

「うまくいかない」ことを体験させていただけた事がとても面白かったです。難しいからこそ面白いです。

今回の実証実験に関わる全員が「スマート農業」に一生懸命関わる、若き開発のプロの皆さんです。

Q:田植え体験をされましたが、どういった趣旨なのですか?

 

私たちは「スマート農業」を推進する事業を展開していますが、実は田植えを実際経験した事のないスタッフばかりです。農家さんのご苦労を知らずして「スマート農業はこうすればできます。」と言っても説得力がありません。今回このような機会を与えていただいて、スタッフが体験することでほんの僅かですが、農家さんのご苦労を知りながら、システムを作ることに取り組むべきと考えました。

Q:田植え機を運転されてみてどうでしたか?

 

最初は機械だから簡単だろうって思いましたが、全くそんなことはありません。ほんの少し田面の凹凸してる箇所があればタイヤが取られて、真っ直ぐ進んでいるはずが曲がっていくので、気力を使いました。

 

農家さんにはこういった大変さがあるのだと実感しました。直進アシストが搭載された機械などもありますが、体感的にもアシスト機能が搭載されれば楽になることがよくわかりました。田植え機に乗っている最中に前後を確認するなど、操縦しながらいろいろやらないとダメなんですね。直線アシストしてくれるだけでもだいぶ楽になると実感できました。

苗を育苗ハウスから積み下ろしを繰り返しながら、田植機に積む肉体労働って実はピックアップされていませんでした。スマート化することが難しい作業のひとつです。

今から就農して米農家を始めるとしたら、農業の難しさや田植え機などの操作の難しさを経験して嫌になってしまう人もいると思います。我々ができることとしても自動操舵の技術は必要なんだと思いました。

自動車とは異なる気配りと操作に挑戦中!

稲との間隔を気にしながら、田んぼの底にハンドルを取られ蛇行しないように全集中!

私たちの事業のメインは、今までは「水田の水管理」ができることでした。一番大変なのはどこか、そこから省力化して行くことが順序としていいとは思いますが、本当はそこだけではなく、他の作業も楽にしていかないと、全体的な負担は改善できないことに気付き、今回の体験を通して氷山の一角を見ることができました。

 

まずは現場を知ること、農家さんが何をやってるかを知ることが一番重要なことです。様々な機種がありますが、それをそのまま現場で使うには課題があります。農家さんからお話を聞くことのキャッチボールを何度も続けた上で成立しますので、「知ること」が改めて非常に重要なことなんだと感じました。

 

皆さん、ありがとうございました。

取材日:2024年5月7日

【最後に】「スマート農業」は、ロボットやAI、IoTといった先端技術を駆使した農業と理解していました。そしてこの事項をクリアできれば「スマート農業」としている事は、実は一年間を通じて苦労が続く、多種多様な作業工程を理解する前に、機器開発されていたのかもしれないと思えてなりません。ナニをもってスマート農業となりえるのか、しろいまっちも市内の様々な農家さんからお聞きしてみたいです。株式会社インターネットイニシアティブの皆さま、株式会社ほくつうの皆さま、そして関係者の皆さま、取材させていただき誠にありがとうございました。大変勉強になりました。

 

近年様々なメディアで取り上げられている「スマート農業」。どのようなモノやコトなのか、今回の取材を機会に、これからも取り上げていければと思います。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。