まちの話題
青パパイヤは野菜、近年スーパーフードとして注目されています
白井市内で青パパイヤを栽培しているとの情報をいただき、取材に伺いました。果物のパパイヤを想像して行った記者は、青パパイヤは野菜だと聞き「...!?」
南国に旅行した気にもなれ、存在感のある立派な16本の青パパイヤ。木の高さは約3~4m!
パパイヤといえば南国で採れる❝くだもの❞と思っていました。
「青パパイヤは毎年春に苗木を植えます。南国で育てば10mくらいに成長します。青パパイヤの木は霜に弱いので、11月になると霜が降りてくる白井市ではそこまで成長しません。苗木はナスとかキュウリの苗木と同じくらい大きさしかないのですが、半年で背丈を超え3~4mに成長してしまったんですよ。でも、本来10m程度に成長するので、まだこれからも成長を続けるんです。」と教えてくださいました。
ウチで育てている青パパイヤは背丈の低い品種で種類が違います。
Q:なぜ青パパイヤを育てようと思ったんですか?
ある年の秋頃だったと思います。妻と県外へ出掛けた時に「青パパイヤ」を偶然見つけたことがきっかけでした。最初見たときは何もわからないので「なんだ?この木?」と思っていたときにテレビで青パパイヤの放送をしていたんです。そこで苗木はどこにあるのかを見つけ出して、5年程前から趣味で栽培を始めたんです。
実を大きくしようと、一枝に実がひとつになるように剪定しています。一芽に一つの実ができるため、脇芽がでて成長してしまうと実が二つになってしまいます。野菜も同じですが育つ習性を観察しながら育ててきました。
青パパイヤとは果物として食されるパパイヤの未熟果で、果皮が緑色のパパイヤのこと。甘さがなく野菜として食されることから、野菜パパイヤとも呼ばれる。
【健康・栄養成分】
オレンジ色に熟す前の青いパパイヤは、酵素の含有量が野菜果物の中で一番多く、「酵素の王様」と称されています。
青パパイヤに含まれる多種多様な酵素(パパイン、リパーゼ、アミラーゼ)は、タンパク質、脂質、糖質の3大栄養素全ての分解に働きかけ、消化・代謝を促進して免疫力を高めることから、健康、ダイエット食材としても注目されています。また、青パパイヤには、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富に含まれ、抗酸化に関わる酵素「カタラーゼ」の他、ポリフェノールは赤ワインの約7.5倍も含まれ、抗酸化作用が非常に強いことが特長です。
※出典:日本青パパイヤ協会
Q:青パパイヤは野菜なんですか?!
青パパイヤは近年スーパーフードとしても注目されています。特に酵素が豊富に摂れるので、葉もお茶にして飲むこともできるんです。
少しキズを入れるだけで止めどもなく白い果汁が出てきますよ。石鹸や化粧水などを作ったりする研究もすすめられています。
青パパイヤは生で食べるほか、カレーの具にもなります。青パパイヤ入りカレーは真空パックで販売もされていますよ。
花は7月ぐらいに咲き始めて、とても良い匂いがします。その後は実になり始め、ちょうど(今)2ヶ月ぐらいです。まだ暖かい10月頃までは育ちますが、霜が降り始める11月頃になると一気に枯れてしまいます。
枯れたあとも酵素が豊富な肥料として最適なので、廃棄する部位はありません。とても万能な野菜ですね。
Q:この畑に何本あるんですか?
いつもは20本くらい植えていますが、葉同士がぶつからないように現在は16本あります。ちょっと狭くなってしまいました。 この畑は趣味でしかしていませんので、欲しい人にあげたり、お茶の作り方を教えたり、畑でみんなと一緒に料理を作って食べたりして楽しくしていますよ。
カレーに入れたり、きんぴらにしたり、炒めものに一緒に炒めたり、鍋にもいいですし、野菜の天ぷらでもおいしく食べられます。
Q:ご苦労されたことは何ですか?
やっぱり土づくりですね。1~2週間に1回、畑の畝(うね)ごとに与える有機肥料を変えています。化学肥料は必要ない感じはしますね。今までの観察から肥料の与え方も工夫しています。
中村光司さん、奥様の文子さん
Q:これからの目標について教えてください。
1本の幹に30キロぐらいの実が付くようにしてみたいんです。1.5キロぐらいの実を20個の螺旋にすることは大変ですが、木の上の方まで実が生らないと30キロにならないんです。下から上まで大きな実の生った木を育て上げることが目標です。
中村さん、ありがとうございました。
取材日:2023年9月6日
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。