白井高校応援サイト
2022年11月3日、ナガエツルノゲイトウ(特定外来生物)の駆除には、市民の皆さんを始め、白井高校生徒の皆さんも参加しました。
下手賀沼金山落の「ポンプ場」周辺に繁茂している、外来水生植物ナガエツルノゲイトウを駆除することによって、ナガエツルノゲイトウが機場内に流入し、小森水系の田んぼや同機場から給水している印旛沼水系の田んぼへ侵入していくことを防ぎました。
下手賀沼に生息し繫殖を続ける「ナガエツルノゲイトウ」
ナガエツルノゲイトウは、茎の中はストローのように空洞なんです。
とてももろくて、指で曲げると簡単に「パクッ」という音と共に割れてしまいます。
和名:ナガエツルノゲイトウ, ミズツルノゲイトウ
分類群:維管束植物 双子葉・離弁花類 ヒユ科(Amaranthaceae, Caryophyllales, Magnoliopsida, Magnoliophyta)
形態:多年生.茎は長さ0.5~1m,中空で太さ4mmに達する.基部は横に這いながら枝分かれし発根.葉は対生,無柄または1~6mmの短柄を持ち,倒卵形~倒広披針形,長さ2.5~5cm,幅0.7~2cm,細かい鋸歯を持つ.花は白色~灰白色,球状で12~16mm,1~4cmの柄があり,1~2個の花序が葉の腋につく。
生息環境:水路,河川,湿地等。温度選好性:温帯~亜熱帯
繁殖生態:繁殖期:4~10月に開花。茎切片から栄養繁殖可能。
生態的特性:水草であるが,乾燥に非常に強い。【侵入情報】
国内移入分布:千葉,神奈川,山梨,静岡,滋賀,京都,大阪,兵庫,徳島,福岡,佐賀,熊本,鹿児島,沖縄の各府県。
侵入経路:アクアリウム等観賞用に意図的に導入後,野外逸出したと考えられる.
侵入年代:国内で最初の定着記録は,1989年兵庫県尼崎市
影響:在来植物との競合,船の運航の阻害など影響を受ける在来生物:在来の水生植物
法的扱い:外来生物法で特定外来生物に1次指定された
防除方法:個体の完全除去。米国では1960年代から天敵導入(Agasicles hygrophila, Amynothrips andersoni, Arcola malloi)による駆除が行われている。「出典:国立開発研究法人 国立環境研究所ホームページ」外部リンク
白井市笠井市長も応援に駆けつけ、あいさつがありました。
白井環境ネットワークの会、竹内さんから作業手順などの説明がありました。
白井環境ネットワークの会、秋井会長から挨拶及び注意事項などのお話しがありました。
下手賀沼の自然を守りたいと、ナガエツルノゲイトウ駆除には、55名の皆さんが参加されました。
白井高校から引率された先生や17名の生徒さんも参加。
行政関連団体から、たくさんのプロフェッショナルな皆さんが参加されました。
【市民団体】
白井環境ネットワークの会(主催)
今井の桜保全プロジェクト
白井第二小学校区みどりの里づくり協議会
NPO法人しろい環境塾
美しい手賀沼を愛する市民の連合会
【行政関連団体】
白井市市民経済部環境課
白井市市民活動支援課
農水省関東農政局手賀沼農地防災事業所
千葉県水質保全課
県立白井高等学校
白井高等学校生徒の皆さん、一緒にがんばりましょう!
がんばるよー!
白井高校生の安全を確保すべく、駆除業者のセイレイ興産(株)の皆さんがしっかりサポート。
金山落しにも、ナガエツルノゲイトウが繁殖していました。
市民団体の皆さんが、手分けして駆除作業にあたります。
金山落は泥で沈み込み足元の自由が効かないそうです。
そんな環境下でも、大人の智慧ともいうべき、とても効率的な作業でした。
対岸では、ロープをバランスよく引っ張り、駆除したナガエツルノゲイトウ群生を引き上げていました。
それぞれの箇所で駆除された、ナガエツルノゲイトウをボートで運搬しました。
集められたナガエツルノゲイトウは、クレーンで引き上げ、
待機するトラックに積み込まれます。
駆除しつつも網から落ちるナガエツルノゲイトウを逃すまいとタモで集めていました。
少しでも残ったナガエツルノゲイトウは、流れ着いた場所で繁殖を始めるのだそうです。
駆除してトラックに載せる作業を続け、あっという間に数百kgのナガエツルノゲイトウでトラックが一杯になりました。
無事駆除作業を終え、達成感が窺えました。
ありがとうございました!
みどりの里づくり協議会、山本さんが幼少の頃、金山落は今よりももっと透き通った川でよく遊んでいたそうです。
豚汁を用意してくださり、駆除作業の参加者に振る舞われました。
豚汁は胴鍋を開けた途端、美味しさのわかる香り!美味しいんです!!
豚汁には一味派ですか?七味を入れる派ですか?大丈夫です!両方用意してくださっています。
とっても美味しいよ!
豚汁をみんなで堪能!作業を終えて、自然の中でみんなで食べると格別!
食べ盛りの高校生、お代わりももちろん!
しっかり、いただきました!
引率された白井高校の先生も舌鼓。
市民団体の皆さんも、金山落に入って冷えた身体を温めてます。
もちろん、セイレイ興産(株)の皆さんにも振る舞われていました。
白井高校の皆さん、さわやかな雰囲気をありがとうございました!
白井高校の皆さんに参加した感想をお聞きました。
・水が冷たくて、泥の中に足が沈んでいくのがわかりました。
・ナガエツルノゲイトウは外来水生植物だと始めて知り、とても勉強になりました。
・外来水生植物のことは、白井市民でも知りませんでした。
・普段できない体験ができて、楽しかったです。
・次回も開催されたら、また参加したいと思います。
・写真もめちゃ撮れましたよ。とにかくブレないよう撮ることが大変でした。
・ゴミがとても多かったことがビックリしました。
・川底はとてもぬかるんでいましたが、やりがいがありました。
・また機会があれば、ぜひ参加していきたいと思います。
白井環境ネットワークの会 竹内さんは「今年度は試験的な位置づけで、金山落河口部までとし、来年度小森揚水機場取水口周辺を駆除する予定で、下手賀沼を本格的に駆除していきます」と教えて下さいました。
謝意:今回外来水生植物ナガエツルノゲイトウ駆除を取材し、このように特定外来生物を駆除し、本来あるべき地域の生態系を保護しようと日夜奮闘される活動をされる方々に、心より敬意を表します。普段生活していく中で、見る事の多い植物・生物の群生の正体を知らない事がこれほどに多いのかと思い至りました。まだまだ知らない事だらけです。白井環境ネットワークの会秋井会長、竹内さんを始め、各市民団体の皆さま、各行政関連団体の皆さま、取材させて頂き誠にありがとうございました。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。