みんなで考えよう! 地域の防災について!
~被災者(避難者)にならないための備えとは~
2024年11月15日、白井市立白井中学校で白井市危機管理課の内田危機管理監による防災講話が行われました。
全学年の生徒及び教職員、参加した保護者も一緒に考え、意見を出し合いながら、改めて家族の安全について考えさせられた1日となりました。
その様子を取材しました。
⭐️目次⭐️
白井市危機管理課危機管理監内田さん(愛称はウッチー)
元自衛官であり、防災士や地域防災マネージャー等の資格を持つ防災のスペシャリストです。

様々な災害派遣や職員派遣の経験をもとに話してくれます。

内田さんが職員派遣で撮影してきた写真
「まずは日本が災害大国であるという事を知りましょう。」というところから始まり、国の基本方針や、内田さんご自身で撮影されてきた写真とともに講話がスタートしました。
・自分たちが住んでいる地域の災害リスク・危険箇所を正しく知ること
・感染対策も含め、普段・発災直前・発災時・発災後の計画を立て命を守る行動を心がけること
・災害時には自助・共助・公助の連携が大事になること
・地震では、自分の命と住んでいる場所が無事なら基本は在宅避難が原則。どうしても避難が必要なときは分散避難をすること
などが挙げられます。
ここでは、過去千葉県で起きた大震災のデータを見ています。
歴史を振り返ると最長で72年しか我慢しきれていないことがわかります。
現在2024年を迎え、関東大震災から101年を我慢していることが歴史上ないからこそ、いつ大きな地震が起きてもおかしくないと考えなくてはいけないとの事でした。
生徒たちも真剣に聞き入っています。
白井中学校区は白井市内でも特に範囲が広く、白井第一、第二小学校区が合わさっています。
警戒レベルも要警戒地域に指定されていて、地震被害想定の中には死者想定数も白井市内で群を抜いているのがわかります。
また、内田さんから市内にある救急車の数は4台であることを聞いた学生たちは、被害想定データと見比べた時、ことの重大さにはっとしているようでした。

地震被害の警戒度をあらわしたマップ

小学校区別の被害想定データ
ここで国の基本方針や、千葉県全体や白井市の災害リスクについて学んでいく中で、内田さんから参加者全員にワークが出されました。
内田さんから、一斉帰宅抑制の基本原則についての説明がありました。
「国から大規模地震発生時においては、「むやみに移動を開始しない」という指針が出されましたがそれはなぜだと思いますか?」というワークです。
一斉帰宅抑制の基本方針とは
帰宅困難者等の発生による混乱を防止するための「むやみに移動を開始しない」という基本原則を徹底する。《一斉帰宅抑制を促していく。》

前後左右の人達とタブレット内の資料を見ながら話し合います。
<生徒>
・「私たちの班では、どこかで亡くなられても確認ができず困るからと、震災の後は危ないし、道で亡くなられてしまうと大変になってしまうという意見が出ました。」
・「移動しているときに、何かにあたるかもしれないのと、家などが崩壊したところに巻き込まれるかもしれないからという意見が出ました。」
正解は2つあるという内田さん。次の画像を見せながら説明がありました。

今年国から出されたリーフレット。
「あなたの待機がだれかを救う72時間」。
「人命救助では最初の72時間がとても大事です。その72時間以内に大量の帰宅困難者が移動を開始してしまうと、応急活動の妨げになってしまうというのが一つです。」
「もう一つは、上からものが落ちてきたり、将棋倒しに巻き込まれたりと皆さんがケガや命を落としてしまう可能性が大きいのでむやみに移動を開始するのはやめて下さいと決まりました。」
そしてこの問の最後に、児童生徒、保護者も帰宅困難者となりえるという事を踏まえて、学校においては災害時にしっかりと保護者と連絡を取り合える環境と安全確保のための措置をお願いしますと伝えていました。
※この問題に関しての詳しい内容は「震災編 家族離れ離れの時」の記事からご覧いただけます。
内田さんから、「みなさん、地震対策と聞くと何が思い浮かびますか?たぶん、備蓄を思い浮かぶ方が多いのではないかと思いますが、実は最優先ではないんです。今回は6強の揺れから生き延びるための備えについて家庭の防災ルールとしてやっている事について話し合ってみて下さい。」
とのワークが出されました。
<職員>
・家にいるときに地震が起こった時は、2階に行くようにしています。また外に出られるようなら、近くの公園に行きます。家の中では、本棚が倒れないように止めたり、妻が避難セットを作り押し入れに入れてあります。
<生徒>
・防災バッグを用意します。
・棚やタンスを補強して倒れないようにする。高いところに物を置かないという意見が出ました。
<保護者>
・もし火を使っていたらまず火を消します。
「自助のルールとして三つあります。」
「1つ目は、耐震です。理想は6強に耐えられる家にしましょう。」
「2つ目は、家具が自分の所に倒れてこない配置と家具の固定。」
「3つ目は、通電火災の防止です。」
また現在は昭和の頃と違い、火の始末は安全センサーが働いて勝手に止まるので、まずは身の安全を確保しましょうとのことでした。
耐震ではなかなか費用面で難しいところはありそうですが、まずやれるところから見直してみることが必要だと感じました。
※家具の固定や、通電火災防止については詳しく、「震災編 備え①」でご覧いただけます。また、耐震については、「震災編 備え②」でご覧いただけます。
次は、どうにか6強に耐えられ、生き延びられた後はどうしたらいいでしょうか?
内田さんから、「ライフラインが止まっても自宅で生活する、出来るために備蓄を用意していると思いますが、では備蓄の場所はどこに置いていますか?工夫もあれば教えて下さい。」というワークが出ました。
参加された保護者の方たち
<保護者>
・我が家の備蓄品は、水などは3L、500mlを各部屋のクローゼットに保管してあります。あと消火器も置いてあるのですが、玄関に置いてありますが保管場所の正解がわからないです。
<生徒>
・すぐ持ち出しやすいリュックなどに入れて、取りやすいわかりやすい場所に置いています。
・備蓄場所は玄関に置いています。
<職員>
・備蓄場所は、倉庫、寝室、玄関口といろいろなところがあがりました。その中でも、車と玄関2箇所で備蓄しているというのがあがりました。工夫点は、靴を寝室の近くに置いておいて、いざという時すぐ逃げ出せるようにしています。
「ポイントは分散備蓄です。戸建ての場合、1階2階両方に置いておいてもいいですが、潰れると1階が危ないとよく言われています。ですので、ベットの下や車の中におきながら、食料はローリングストックなど自分に合った方法での備蓄がおすすめです。」との事でした。
自分の生活スタイルに合った方法を取り入れて備えたいですね。

「では、避難するのに持っていっておいた方が良いものとはなんでしょうか?もしくは、これを準備しています!というものがあれば発表して下さい」
というワークが出ました。
<職員>
・非常持ち出し袋は用意しているものの、何が入っているのか記憶がありません。帰ったらチェックしようと思います。話し合いの中では、簡易ベッドや簡易トイレはあってもいいものだと思いました。
<生徒>
・水や氷砂糖、ビタミンが取れるものなどが出てきました。
・私たちの中では水やカロリーメイトなどの食べ物、スマホやお金が出てきました。
<保護者>
・前回の東日本大震災で救急バッグみたいなのを買いましたが、それ以来全然開けてないので、何が入ってるかわかってないです。 ただ、今話してて救急箱とか充電器は必要だと思いました。
「今の時代はスマホと充電器が一番大事だと言われています。」
その理由は、昔は懐中電灯と笛が重要とされていたようですが、光や音を出したり、情報収集をしたりもスマホでできることが大きい理由だそうです。
また、そのほかにも…
・10円玉→災害時に一番繋がりやすい公衆電話の利用ができる。
・マスク、アルコール、体温計→感染症対策
・テント→車に積んでおくと◎
・メガネや常備薬→常備薬は1日分は入れておくと良いそうです。
がおすすめとのことでした。
また、小さい子を抱えての避難や、女性の場合リュックにつめられるのは10キロと言われているそうです。そこを踏まえ、各家庭の状況に合わせた必要な持ち出し品に優先順位をつけて定期的に考えることが大事だということがわかりました。
「災害が起きる時は必ずしも家族は一緒ではありません。そのことを踏まえた上で、 家のルールを決めていってほしい。」と語る内田さん。
家庭で決めている防災のルールをみんなで話し合います。
<職員>
・近くの公園に避難する。避難場所の確認というのでました。
・集合場所を決めています。また、連絡の仕方で災害用伝言ダイヤル171をやろうと決めています。
<生徒>
・家から近いという理由で白井中に集合するということになっています。
・避難経路と避難場所を決めておくという案が出ました。
集合場所の指定や保護者が来るまで動かないなどの決まり事が多いと思いましたので、この決まり事を書いて家族全員が同じ物を持っているのが良いとのことでした。
使いやすいものとして、NHKのポケット防災カードがとてもオススメですとみなさんに伝えていました。
また、災害ダイヤル171の無料体験できる期間が色々なタイミングであるのでぜひ体験をしてみてほしいと熱く語られていました。
最後に生徒から内田さんにお礼の挨拶がありました。
「内田様、本日は私たちのために防災についての話をしてくださりありがとうございました。お話の中で、白井市で災害が起こった場合、39人の重傷者と32人の死者が出てしまうということや、 ライフラインの復旧に1週間から1カ月以上かかるということ、白井市に救急車が4台しかないことなどに驚きました。家庭でも自身の対策を進めていこうと思いました。今日は貴重なお話をしてくださりありがとうございました。」
今回、5つのワークの他に最後ペット防災のおすすめについても内田さんからお話がありました。まだ白井市として決定がなされてないものの、ペットも家族の一員として様々な対策が必要だと考える内田さんのペットと家族の防災については近日記事にさせていただく予定です。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。