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白井市・印西市と共に全国初の「ランドスケープ・マネジメント・センター(LMC)」を設立

LMC北総は地域の自然を地域資源として捉え、行政・企業・市民・研究機関が連携しながら、持続可能な地域づくりを実践する連携基盤です。

「この景色を、未来へ手渡すために。」新たな挑戦が、白井・印西から始まる!

北総地域の豊かな自然や農地を次世代へ引き継ぎながら、まちづくりや地域活性化につなげることを目的とした「北総ランドスケープ・マネジメント・センター(LMC北総)」(外部リンク)の設立総会が開催されました。

総会には行政や研究機関、企業、市民団体など多様な関係者が参加。開会の後、発起人あいさつ、白井市長、印西市長のあいさつが行われ、規約や役員、2026年度事業計画・予算案などが承認され、団体が正式に発足しました。

白井市と印西市を舞台に設立された「ランドスケープ・マネジメント・センター(LMC)」。設立総会では、「ランドスケープ」という言葉の意味や取り組みの目的について説明がありました。

 

国立環境研究所の西廣先生は、この言葉を「景色」と訳してしまうと、本来の意味がこぼれ落ちてしまうと話します。

◆LMC北総とは

LMC北総は、白井市・印西市を中心とした北総地域を対象に、自然環境や農地、里山など地域の資源を生かしたまちづくりを進める中間支援組織です。行政、大学・研究機関、企業、市民団体、地域住民などが連携し、自然環境の保全と地域の発展を両立させることを目指します。

 

「ランドスケープ」とは単に景観を意味するだけではなく、自然環境や農地、防災機能、文化など、その地域が持つさまざまな価値を含めた考え方です。発起人は、「駅前のエリアマネジメントのように、自然環境を地域全体で管理し、未来につないでいく組織」と設立の趣旨を説明しました。

「農業」と「まちづくり」

白井市笠井市長より「行政だけでは自然と開発のバランスを取ることは難しい。多様な立場の人々が知恵を出し合い、この地域から全国に発信できるモデルになってほしい」と期待を寄せた挨拶がありました。

印西市藤代市長は、「北総地域では開発が進む一方、農業の担い手不足や自然環境の保全が大きな課題となっている。LMC北総には行政だけでは難しい調整役としての役割を期待している」と述べました。

総会の説明では専門用語が多く使われていました。「難しそう…」と感じる方もいるかもしれません。それぞれの言葉をできるだけ分かりやすくまとめました。

 

●ランドスケープ

地域の自然や農地、景観など地域全体の環境

 

●グリーンインフラ

自然の力を生かしたまちづくり

 

●ネイチャークレジット

自然環境を守ったり再生したりした価値を「見える化」し、企業などの支援につなげる仕組み

 

●中間支援組織

行政や市民、企業などをつなぐ役割を担う団体

 

●機能評価

自然が持つ防災や環境などの価値を調べること

田んぼは、お米を育てる場所、畑は作物を育てる場所。もちろん、それも間違いではありませんが、それだけではないように思いました。

 

・雨を受け止めること。

 

・暑さを和らげること。

 

・生きものの居場所になること。

 

・美しい風景をつくること。

 

・そして、人が暮らし続ける理由になること。

 

一つひとつの土地には、たくさんの役割が重なり合っています。その重なりを、もう一度ひとつの景色として見つめ直そう。それが、ランドスケープという考え方なのだそうです。

「環境」と「開発」

「一緒に考える。」

 

「未来を描く。」

 

「調整する。」

 

総会ではそんな言葉が何度も聞こえてきました。正解を誰かが持っているわけではありません。

 

だから話し合い、だから知恵を持ち寄る。そして、少しずつ未来をつくっていく。その姿勢こそが、このセンターの一番大切な役割なのだと感じました。

設立総会の最後、「この取り組みを、世界へ発信できるモデルに育てたい」という言葉がありました。

考えてみると、人口減少も、農地の維持も、企業との共生も、関係人口創出も全国の多くの地域が向き合っている課題です。だからこそ、この白井・印西で始まった挑戦は、決してこの地域だけの物語ではないのだと思います。世界を目指す前に、まず大切なのは足元の景色です。何気ない風景を、「いいまちだな」と感じられること。その積み重ねこそが、この地域の価値なのではないでしょうか。

【最後に】設立総会の会場で耳にした言葉を追いながら、ふと考えました。景色は、見るものなのでしょうか。それとも、育てるものなのでしょうか。畑も、里山も、公園も、そこに人が関わり続けることで、初めて「地域の風景」になっていきます。そう考えると、ランドスケープ・マネジメントとは、自然を管理する仕組みではなく、人と地域の関係を育てる営みなのかもしれません。私たちは、この景色を未来へ、どんな形で手渡していきたいのでしょう。その答えは、行政や専門家だけが持っているものではありません。このまちで暮らす一人ひとりが、それぞれの心の中に持っているものだと思います。編集部Kも、その答えを探す旅にこれからも地域の皆さんと一緒に歩いていきたいと思います。

取材日:2026年7月3日

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。