白井の史跡・文化財
白井に生きた、一人の兵士の物語
2026年5月24日(日)まで、白井市郷土資料館で、小展示「戦争の記憶ーある兵士の足跡ー」が開催されています。
戦後80年という節目を迎え、ある一人の白井村民が出征し、戦死、村葬(村を上げての葬儀)に至るまでの一連の流れを展示しています。
展示に関わられた遠藤学芸員にインタビューしました。
展示は小展示なので、10分~15分ほどで一通り見ることができます。でも、手紙を読み始めると、たぶん予定より少し長居してしまいます。
静かな展示室で当時の言葉に触れると、忙しい日常の中でつい忘れがちな、家族や子どもたちへの想いを一層深めることになると思います。
ほんの少し足を止めて、言葉の向こうにある人の想いに心を重ねてみませんか。
みなさんは、「白井から戦地へ向かった人がいた」ことをご存じですか?
現在、白井市郷土資料館で開催中の小展示「戦争の記憶 ―ある兵士の足跡―」。
展示室に入ると、まず目に入るのは一通の手紙です。差出人は、白井地区にゆかりのある渋谷さん。
今回の展示は、残された約300点の資料から、その人生をたどる内容になっています。
遠藤学芸員にお話を伺いました。
「渋谷さんの幼年の義弟宛ての手紙なので、文字が少し大きいんです」
大人に宛てた手紙と比べると、やわらかい表現で読みやすい書き方で、きっと、子どもが読んだときに不安にならないように。そんな気遣いが感じられます。そして、多くの手紙の最後に書かれている言葉です。
「元気にしているから、安心してください」
この一文を読むたびに、“兵士”という肩書きの向こう側にいる、一人の家族思いの姿が見えてきます。
今回扱われているのは、一般的によく知られている太平洋戦争ではなく、それより前の『日中戦争』の時代です。
「戦争末期だけでなく、それより前から白井でも動きがあったことを知ってほしいです」
実は、白井の戦争史はまだ研究や資料の蓄積が多いとは言えません。だからこそ、今回のように手紙や記録がまとまって残っていることは、とても貴重なのだそうです。
遠藤学芸員が最後に語ってくださった言葉が、とても印象的でした。
「遠い昔の話ではなく、今住んでいるこの場所に、戦争で亡くなった方がいたことを知ってほしい」
戦争は、遠い国の話ではありません。白井にも、その足跡は確かにあります。
もしお時間があれば、
ぜひ一度、展示室をのぞいてみてください。
もしかすると、これまでと少し違った白井の風景が見えてくるかもしれません。
取材日:2026年2月6日
●開館時間 9:00~17:00
●休館日 月曜、祝日、年末年始(12月28日~1月4日)。※月曜日と重ならない祝日は開館しています。
●所在地 白井市復1148-8 白井市文化センター3階
●電話 047-492-1124
●アクセス 北総鉄道北総線白井駅より徒歩約15分。車で国道16号線「白井交差点」より約5分
【最後に】今回も取材を終えて、正直に思ったことがあります。白井って、まだまだ知られていない物語が多すぎませんか? 今回の展示は、大きな戦争史の話ではありません。だからこそ大事だと感じました。白井に暮らしていた一人の手紙が、こうして今、私たちの前に残っている。すごいことだと思います。「元気にしているから、安心してください」この言葉は、渋谷さんの妻や義理の父への言葉です。でも今は、私たちに向けられているようにも感じました。白井の歴史は、まだまだ“空白”が多いそうです。だからこそ、今ある資料を大切にしたい。
もしかすると、ご自宅に古い写真や手紙が眠っているなら、それは白井の未来につながる宝物かもしれません。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

「戦争の記憶 ーある兵士の足跡ー」開催中です!
白井に生きた、一人の兵士の物語

令和6年度文化財防火デー防災訓練が執り行われました。

名内地区の環境と史跡を学ぶつどい『浅間様の案内看板披露会』を取材しました。
名内地区は白井市内で最も古くから開けた地区の一つで、原始・古代の遺跡が数多く確認されています。