地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、白井の地域情報サイト「しろいまっち」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

白井の地域情報サイト「しろいまっち」

しろいふるさと大使

しろいふるさと大使、鈴木梨羅選手(ALSOK)が南山中で講演会

パリオリンピック2024重量挙げ女子49㎏級に出場した鈴木梨羅選手(ALSOK)が、桜台中学校1年時の恩師からの紹介で南山中学校での講演が実現しました。

ウエイトリフティングとは何か、目の前でトップアスリート選手のウエイトリフティング試技を見せてくれました。

鈴木選手のサポートに来校した2人とも国際大会に出場するトップアスリートです。

 

(左)早稲田大学ウエイトリフティング部 45キロ級 羽藤 美優(はとう みゆ)選手

(右)早稲田大学ウエイトリフティング部 102キロ級 菊地 力哉(きくち りきや)選手

 

鈴木選手の大会自己記録をみんなで協力しながら体験しました。

早稲田大学ウエイトリフティング部選手のサポートにつき、とても盛り上がった体験会でした。

鈴木梨羅選手が南山中学校での講演会

 

※内容を抜粋して記載しました。

オリンピックまでの道のり

中学時代は剣道部に3年間所属していました。2014年3月に桜台中学校を卒業し、同年4月に千葉県立松戸国際高等学校に入学してウエイトリフティングに出会いました。2015年3月に全国高等学校女子ウエイトリフティング競技選抜大会に初出場しました。1年後の同じ大会で初めて全国大会で優勝することができました。

 

2017年4月に早稲田大学に入学し、2018年7月に世界ジュニア選手権大会という国際大会に初出場し、クリーン&ジャーク競技で銅メダルを獲得しました。同年、世界大学ウエイトリフティング選手権大会で優勝することができました。

2019年5月には、全日本女子ウエイトリフティング選手権大会という中学生から社会人選手までを含めた全国大会で、女子45kg級に出場し、初めてシニアの大会で優勝することができました。大学4年生のときには、新型コロナウイルス感染拡大により活動が困難な中で、日本一の大学を決める『全日本大学対抗女子ウエイトリフティング選手権大会』において個人4連覇を達成しました。

 

2021年4月にALSOKに入社し、同年12月の世界選手権大会で銀メダルを獲得しました。2022年5月の全日本女子ウエイトリフティング選手権大会では49kg級に出場して優勝しました。2023年5月のアジア選手権大会では5位に入賞し、その際に初めてクリーン&ジャークとトータルで自身初の日本記録を樹立しました。クリーン&ジャーク競技では銀メダルを獲得しました。また、この年の世界選手権大会では、試合の2週間前に手首を怪我し、棄権するか悩みましたが、なんとか8位に入賞することができました。

 

2024年2月のアジア選手権大会で銀メダルを獲得し、最後の選考会である4月のワールドカップでは日本記録を樹立、4位入賞、世界ランキング6位で予選を通過することができました。そして、2024年8月のパリオリンピックに初出場し、8位入賞という結果でした。

オリンピックを目指して

ウエイトリフティングを通じて、競技を始めるまでは想像もしていなかった出逢いや経験をさせていただいたと思っています。私がオリンピックを意識し始めたのは6年前の大学3年生のときで、4年前の東京オリンピックでサポートメンバーとして参加した際に「オリンピックに出場したい」という夢が目標に変わりました。

 

迎えたパリ五輪。ウエイトリフティング競技では、男子2名女子1名の3人の出場となり、女子選手は私1人でした。女子選手が2012年ロンドン大会、2016年リオデジャネイロ大会、2021年東京大会と3大会連続でメダルを獲得してきた伝統を繋ぐために、できることはすべてやり尽くして本番に臨みました。3位の選手との差は自己ベストと比較するとわずか3kgで、万全の状態で臨めば届いた記録だったからこそ、この悔しい経験は一生忘れないと思います。

オリンピック出場という成功体験と、目標に届かずメダル獲得ができなかった失敗体験という、人生で忘れられない2つの経験をしました。これらの経験を今後の人生に生かしていきたいと思います。

夢や目標を持つことの大切さ

皆さん、夢や目標を持つことは大切だと思いますか?私は中学生の頃、大きな夢は正直ありませんでした。剣道の試合で勝つことやテストの点数など、過去の自分を超えることに特別なこだわりはなく、ただ今を頑張った先にある結果を受け入れていました。しかし最近になって、『夢や目標』は人生を豊かにしてくれるものだと気づきました。ただなんとなく日々を過ごすのか、毎日を意味のある時間にするために努力するのか——私は後者の「努力する」楽しさに気付いたのです。

 

ウエイトリフティング競技は、私が初めて「上を目指したい」と思えたスポーツでした。それを極めていく過程で、本当の強さや優しさ、学ぶことの楽しさ、そして自分らしさなど、競技以外でも多くのことを学びました。

夢や目標を達成するために

1つ目は、「あるもので勝負すること」です。その比較対象は自分であるべきです。「隣の芝生は青く見える」と言いますが、他人と比べると自信をなくすこともあります。ですが、一人ひとりが違っていて良いのです。中学生の皆さんの可能性は無限大です。自分の「得意」を見つけるためにも、さまざまなことに挑戦してほしいと思います。今は選択肢を増やす時期です。簡単に「やらない」という選択をしないことが大切だと思います。

 

2つ目は、「続けること」です。どんな人でも急に強くなったり、弱くなくなったりすることはありません。急にテストの点数が上がることもありません。今の自分は過去の自分が作り、未来の自分は今の自分の習慣が作ります。小さな成功体験の積み重ねが、夢を掴むチャンスを与えてくれるのです。すべては行動力と行動量です。

 

3つ目は、「素直でいること」です。誰かからのアドバイスを素直に受け入れなかったり、指摘されて悔しいと思ったことはありませんか? 実は、それこそが今の自分に本当に必要なことかもしれません。他人は自分に何かを教えてくれる先生です。素直な心を持ち、学ぶ姿勢を忘れないでください。

中学生の皆さんへ

自分が心から叶えたいことを見つけたとき、ぜひ思い出してほしいことがあります。それは、自分の力を自分自身が一番信じてあげること、そして夢を口に出すことです。夢を見つけたら、必ず叶えると最初に決めてしまいましょう。叶えた自分を鮮明にイメージすることが大切です。私自身もオリンピックに出場した後、どのように次に進めばいいのか悩む日々が続きました。私は「次のオリンピックに絶対に出場します!」と多くの人に宣言しました。

 

ウエイトリフティング競技は、1kgでも記録を伸ばすために何度も何度も持ち上げることを繰り返す種目です。自分との約束を守るために積み重ねた行動が、夢の実現につながったのだと思います。しかし、東京オリンピックが終わったとき、メダルを獲得するという強い覚悟が本当にできていたのか、自分に問いかけることもありました。障壁が大きければ大きいほど、乗り越えることは難しいものです。そんな時にいただいた言葉があります。

"高い壁ではなく、高いドアだと思えばいい。つまずくことは前に進んでいる証。つまずきながら歩くことが大切"

失敗を恐れず挑戦し続ける勇気を持とうと思いました。その中で、自分自身が一番の敵になることも大切だと考えています。矛盾しているように思うかもしれませんが、自分のことは自分が一番よくわかっています。未来の自分が今の自分を越えるために、自分の弱点は何か、今何をするべきか考えてほしいと思います。いざという時、過去の自分が一番の味方になってくれるはずです。

 

また、出来事にはすべて意味があると考えることも大切です。叶わなかった夢も、次のステップに必要な経験だったのだと思います。私もパリオリンピックでメダル獲得という夢を叶えることはできませんでした。何年経っても、この悔しい経験を忘れることはないと思います。しかし、今回の経験は最高の瞬間に使うための過程であり、ゴールではなかったとポジティブに考えています。

 

皆さんが何かに挑戦し、壁にぶつかったとき、高いドアに出会ったとき、今日話したことが背中を押すきっかけになれば嬉しいです。人は良くも悪くも時間が経つと忘れてしまうものです。だからこそ、今この瞬間に動けるかどうか、この話が終わった後に何かアクションを起こせるかどうかが、これからを左右すると私は思っています。皆さんの中から、一人でも多くの方がやりたいことを見つけ、それを叶える芯を持った人になれるよう、心から応援しています。

取材日:2025年3月19日

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。